IT化を進める医療業界で直面している課題

医療業界ではIT化を進めることで医療現場に掛かる負担軽減や各種サービスの質の向上に努めているが、特に訪問看護においては、ICTを導入することで過疎化が進む地域も含めて全国各地に安心感を与えられるサービスの充実化を図っている。具体的には訪問看護の現場と主治医との間で情報共有を確実に行うことで過不足なくサービスを届けられるようになり、訪問看護スタッフの作業効率向上や負担軽減にも繋げられる。

訪問看護を取り巻く環境はとても複雑で、ICTシステムを構築してサービス全体をIT化させる取り組みが進められている。提供サービスの中身は主治医からの指示に沿って決められる為、訪問看護スタッフと主治医との間で情報共有や意思の疎通を図ることは認識のズレを起こさない為にも必要不可欠である。また、介護サービス提供業者との連携や訪問看護スタッフ間の情報共有にも役立つ為、利用者が安心してサービスを受けられるようになるのもメリットの一つである。

これまでは複数の訪問看護スタッフが関わるサービス提供において、手書きのメモや連絡帳を通じて看護記録等の情報共有を図ることが多かったが、ICTシステムを利用することで看護記録等のデータベース化が可能になり、パソコンや携帯端末を通じて情報共有も容易に行えるようになる。また過去の記録が蓄積されている為、訪問先で利用者から情報提供を求められても直ぐに対処できて、無駄な時間を費やすことなくサービスの質の向上に繋げられる。